発表会の翌日、教室に残っていたもの

2025年12月27日 12:16
カテゴリ: レッスン日記

発表会が終わった次の日。
教室は、またいつものレッスン日でした。
冬休みが近づいていることもあって、
気持ちは少し先に向かっているけれど、
教室の中には、まだ発表会の余韻が静かに残っていました。
 
 
「楽しかったね」
「ちょっと緊張したけど…」
そんな言葉を交わしながら、
音を出してみると、不思議とあの時間がよみがえってくる。
高揚や達成感は、一日で消えてしまうものではなく、
こうして日常の中に、少しずつ溶け込んでいくものなのだと感じます。
 
 
発表会は、ただ“発表する場”ではありません。
その場で音楽が生まれ、育っていく時間。
音楽を「つくる」場だと考えています。
ステージに立つ生徒さんは、もちろん作り手。
 

そして、客席で耳を傾けてくださる保護者の方も、
その時間を一緒につくっている大切な作り手です。
子どもが作り手として、その場に参加できるように、
そっと見守り、支え、寄り添うこと。
それもまた、音楽をつくる一つの形だと思っています。
 
 
初めて発表会に足を運ばれた方は、
少し戸惑うこともあるかもしれません。
でもそれは、とても自然なこと。
大人でも戸惑う場面があるのですから、
子どもにだけ「わかっていて当然」ということは、きっとありません。
 
 
「何が気になるのかな」
「どこを見ているのかな」
 
 
そんなふうに、子どもの視線や心の動きに
ほんの少し意識を向けてみると、
そこには、言葉にしにくいけれど、
大人自身にも覚えのある感情が見つかることがあります。
 
 
その感情を一緒に感じながら、
同じ空間に身を置き、同じ音楽を共有すること。
発表会は、誰かが完成させるものではなく、
その場にいる一人ひとりが関わりながら、
静かに育っていく時間なのだと思います。
 
 
だから、発表会の翌日も、
いつも通りピアノに向かいます。
あの時間の続きを、大切に抱えながら。
 

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